【北大受験②】医学部医学科の面接対策について
私は平成31年度大学入試において前期日程で北海道大学医学部を受験しました。医学部医学科ですから 通常の学科試験に加えて面接もあり、この得点が理科1科目分に相当する75点の配点があります。そういうわけで、それなりの面接対策が必要であるといえます。
この記事では、私が面接に向けて行った対策と、当日の様子などを述べたいと思っています。また、学科試験に関しましては前回の記事に詳しく書きましたのでよろしければ ごらんください。
面接対策(事前準備)
私は都立高校出身ですが、高校入試では推薦試験で入学したこともあり 個人面接は初めてではないという事実から、面接試験にはある程度の慣れと少しの自信がありました。個人面接の練習としては面倒でその機会を設けず、きちんと対人ではしなかったものの 鏡や友人に向かって練習することはありました。
面接で聞かれる内容には「おきまり」もあります。医学部で面接が行われるのは第一に医師に向いていない人材を弾く目的があり、また「一緒に研究したい」「将来有望な」学生像と照らし合わせた より良い人材を取りたいという大学側の希望(?) が反映されているためだと思っています。
令和2年度試験からは九州大学の前期日程でも面接試験が課され、すべての国公立大学医学部医学科で面接試験が行われることとなっています。そういう意味でも「医師になりたいしっかりとした理由」や医療人志望の人間が「最低限持っているべき知識や倫理観」といったものを早くから身につけておく必要があるのかもしれません。
具体的な面接対策として私が行ったのは、ネットで「北海道大学 医学部 面接」と検索し、出てきたページから 問われた質問をジャンル別に分類し、それに対応したしっかりとした答えを考えておく といったものです。実際に試験で問われたものの8割は事前に対策ができていたものだったので、当日も落ち着いてこたえることができました。(以下のようなウェブサイトを利用しました。)
北海道大学医学部 面接試験対策の口コミ・体験談|医学部受験マニュアル
当日の面接試験について
北海道大学入試前期日程は1日目に学科に関して全教科の試験があり、医学部のみ2日目に面接がありました。会場は前日に学科試験を受けたまさに同じ建物で、2日目の朝も前日と同じように学内を歩けばよいといった仕様でした。
面接カードについて
前日の学科試験の後、それも理科2時間の試験とその後の30分程度の回収時間の後に「面接カード」というものを書くことになっていました。面接カードの記述には20分間の時間が与えられ、それはまさしく試験と同じ雰囲気でした。理科が始まってから面接カードの回収まで3時間程度休憩が与えられないので、3時間程度トイレに行かずに過ごす訓練は必要かもしれません。
面接カードの項目は、
- 氏名
- 最終学歴
- 高校時代の部活動
- 趣味特技
- 好きなスポーツ
- 希望する専門科
- 自己紹介・自己PR
- AIが医療にもたらすもの
となっていました。過去のブログ記事などを見る限り、1〜7はほぼ固定で、8番の質問に関しては毎年変わっているようなので、面接以上の対策が必要かもしれません。
当日の面接の様子
前日の面接カード回収後に、面接の順番と当日の待機場所が書かれた紙が配られました。当日はその紙を持って2日目に試験会場に到着すると、講堂に案内されます。そこで紙に記載された場所に着席します。待機場所の雰囲気を一言で表すと「緊張」という言葉がぴったりです。{この場で、周りで学科試験を受けていた人が現役生か浪人生か判明します(スーツor制服)}。受験生はトイレ以外での退出も、立つことすら制限されており、もちろん携帯電話の使用も禁止でした。周りを見ていると、瞑想に耽っている人や読書に勤しむ人、声に出さず練習している人などが見受けられました。私は1日目の前日にJR札幌駅の書店で買った解剖学の本を読んでいました。とはいえ私は3番目だったため、さほど読むこともできないまま係の人に呼ばれ 面接会場の前まで誘導されました。面接会場は4つ(?)くらいあったようですが、空いたところに入るという形式ではなく、事前に決まっている部屋に順番に入るような形だったと思います。
ドアの前に荷物置き場がありました。いよいよノックして部屋に入ります。部屋はそれなりに広く、高校の普通教室の半分くらいの面積でした。その教室の奥の方に先生方が3人座っており、受験生用の椅子は教室のほぼ真ん中に置いてありました。真ん中の先生から5問、左側の先生から2問、右側の先生から2問、その順番で質問をされましたが、脇の2人は笑みを浮かべてくださったりして あまり緊張せずに答えることができました。
実際にされた質問は
- 医学部を志望した理由
- 北大を受験した理由
- 研究医、臨床医どちらの志望か。
- (臨床医と答え、その理由を述べたので)では研究医はどう思うか。
- 志望する専門科
- へき地医療に携わるつもりはあるか。
- 自己PRをしてください。
- 高校時代かなり忙しそうだったが、医師の過労についてどう思うか。
- 今日AI技術が医療に関わってくるが、医療にもたらされるものはなんだと思うか。
以上の9問でした。7番まではバッチリ対策してあったので、逆にそのことが読み取られてしまった気がします。そこで8、9のような質問をされたのだと分析しました。医療に関係ない質問は全くされなかったことを考えると「面接内での足切りはされなかったのかな」とも感じました。実際の面接時間は10分弱でした。今回の私のように早い順番に当たると、かなり早く解放されます。私は10時半には解放されたので、ホテルのチェックアウトすら結果的には必要ありませんでした。
反省点と今年度の対策
医療人を志望する受験生として、医療に関する最低限の知識や最近の医療の動向を知らなかったことが反省点です。
そこで、今年度は論文試験を課す医学部の入試にも対応できるように駿台で「医系論文」の講座をとって、論文の鍛錬をしています。まだ2度しか授業を受けていませんが「これは医療人に必要な道徳心や倫理観が養われるなあ」と実感しました。
それに加えて『医の希望』という本を読んでいます。これは4年に1回開催される日本医学会総会の第30回開催を記念して出版されたもので、最新の医療トピックスについてその道のパイオニアが解説しています。非常にオススメです。
まとめ
今回の記事では平成31年度 北海道大学医学部医学科 前期日程 学部入試 2日目面接試験を受験した際の対策や、当日の様子についてまとめさせていただきました。ここまで細かく記述されている記事は受験前には見たことがなかったので、活用していただけたら私も嬉しく思います。
私は浪人生の身ですので、今年度こそは万全の対策を立てて入試に臨みたいと思っています。がんばります。
学科試験への対策に関しては前回の記事にまとめてありますのでよければご覧ください。