ポニッテ丸の 「いがくぶせいかつ!」

弘前大学医学部2年。こちらには浪人時代からの記事をまとめています。

これから物理の勉強を始める人へ 【力学・電磁気・原子分野編】

 久々の投稿になります。素直に、記事を書くのが面倒でした。

 今回の記事では10ヶ月後に受験を控えた高校3年生、n浪生(特に1浪目の方)、また大学の物理学につまずいてしまいそうな方に向けて、わたしの物理の勉強法をご紹介したいと思います。受験対策の記事ですので高校物理に即しまして分野分けをさせていただきました。(波動分野は未だ勉強法が確立していないので書けない)(熱力学は物理基礎で学ぶ部分、化学と共通している部分、もろ力学の部分が大きいので言及しない)

 

 

高校物理の学習法

 高校物理で学ぶものは その大半が「古典物理学」と呼ばれる範疇のものです。その中で力学分野はニュートンの理論を中心とした古典力学を、熱力学は熱力学第一、第二法則気体の分子運動論などを、また電磁気ではマクスウェル方程式の内容を学び、原子分野では現代文物理学と呼ばれる分野をかじります。(波動分野は波動方程式を使った議論ができないため、独立した分野感がありますね…)

 いわゆる「高校物理」では、その指導要領において微積分を直接的に使えないようで、本来微積分で定義されたものを 無理やり微積分を使わずに記述しているため、意味のない公式の暗記や間違った理解を招くものとなっています。(そんな気がします)

せっかく高等学校で数学Ⅲで微積分の基本はきっちり習っているわけですから、それを使って理解をしようとしないのはもったいないと思うのです。また、いままで公式を使ったり、よくわからないと思っていた部分が 微積分を使うと「なんだ、当たり前じゃん」と感じる点も実際に多いです。ですから、私も初学者なりにも、物理の勉強を始めるにあたって一度は定義通り微積分での理解をするべきだと思っています。もちろん、解答の際に全て定義通りの記述をするのではなく、公式を使った方が早かったりする場合も多々ありますが、(エネルギーなど)理解した上で使うのとそうでないのでは全く違います。そうすることで、物理の楽しさもよくわかっていただけるのではないでしょうか。

 

 実際に、私は力学分野の単振動までの範囲だけを2年生の後期からじっくり半年間やり続けていました。その基礎があったおかげでセンター直前の3ヶ月間で他分野を詰められたのだと思っています。いいたいことは、それくらいに力学が大切だということです。それは5分野もある物理の中で、予備校や塾のカリキュラムにおいて力学がその半分以上の時間を割いていることからも頷けることだと思います。

 

力学・電磁気分野の勉強法

 私はZ会東大進学教室で物理を受講し、微積分をフル活用した定義通りのものを学びました。丁寧で根本からの理解が図られていたのでよかった反面、進度が遅く 学校のテストで赤点の危険があったので、先の範囲も自習する必要がありました。そこで友人に勧められたのが微積で解いて得する物理』でした。

口語体で書かれていてわかりやすいのはもちろんのこと、微積分の初歩から記述がなされており、適度な例題と適切な解説も眼を見張るものがあります。こちらは微積分がもっとも有用な力学と電磁気分野についてまとめられており、あらゆる物理受験生にオススメできる図書といえます。この本を何度も読み返し、載っている問題を、見ただけでその通りに解けるように何度も何度もやりなおすだけで格段に成績が上がるはずです。カバーしきれていない問題もありますので、『演習編』で演習を重ねるのもいいでしょう。何度も言いますが、本の解法を覚えてしまうくらいに繰り返すことがポイントです。

 

得する物理が終わったら

重要問題集でもお手持ちの教科書傍用問題集でもいいと思うので、原子分野にとりかかりましょう。もし原子分野に全く触れたことがないという方は教科書の内容を自分なりにまとめてから取り組むとよいです。こちらは力学と電磁気の融合問題が多い上に、そこまで難しくないので非常に良い練習になると思います。記述の際は、せっかく微積を使って学んだわけですから、一度は付属の解答を無視して取り組んで見てください。(もちろん答えの確認はしてくださいね)

(原子分野には波動分野の要素も絡んできますが、基本ができていれば問題ない気がします)

原子分野を1回やってしまうと、センター試験で原子分野を選ばないことがいかに愚かであるかということが理解できます。(3分で15点満点が取れる年もありました)

 

さらなるステップアップには

 やはり『新・物理入門』でしょうか。

読むだけで大変ですが、わかると面白いです。『得する物理』である程度理解力が身についていれば少し頑張れば読めますし、持っていても損はないと思います(適当)

 

まとめ

 やる気を出して書き始めたはずが、最後の方では全くやる気がなくなってしまいました。私が物理の自習にお勧めしたいのは『得する物理』一点といっても良いので、みなさまの選択肢の1つに加えていただければ書いた甲斐があるというものです。では、基礎を積み重ねて大学受験合格をめざして精進してまいりましょう。私も精一杯取り組む所存であります。