ポニッテ丸の 「いがくぶせいかつ!」

弘前大学医学部2年。こちらには浪人時代からの記事をまとめています。

「死生学」とは何か?

 某国語科講師によると、死生学は東大の一大研究テーマであるそうだ。わたしがこのことをふと思い出したのは、図書館で次に読む本を探していたときである。実際に読み始めるまでは、「死生学」という言葉から連想されるような「生と死を一緒に考えるのだろうな」といった安易なイメージは持っていたものの、その内容は全く知らない状態であったのである。
 わたしはこのシリーズ「死生学」を読破したわけでもなければ、1巻でさえ ざっと読んだだけである。それにも拘らず今こうして書き残しているのは、今の「少しでも自分なりに理解できた。この整理できた状態を記録しておきたい。」という気持ちからである。そして、文章力に関しては原文と比べられないほどの拘泥の差があることや、誤解があるだろうことは理解しているが、大筋はおそらく合っているだろうという甘い希望も存在するから書いている。そして、いま何かの間違いでこの記事を読んでしまった方の中で、少しでも興味を持った方には原文を読んでほしいと心から思う。
 この場ではまず、「死生学とは何か」という根本部分を自分なりにまとめたい。これはシリーズ『死生学』の最初の部分に書かれている内容である。

 


なぜ「死生学」が求められるのか

①臨床死生学から

 まず、医療現場から死生学の必要性が訴えられているという。それは、現代の日本ではほとんどの人が病院で死を迎えるが、「死」さえも医療システム化する近代医療のケア機能の弱さが露呈したからである。(このことは近代医療の欠陥とも表現されている。)

 すなわち「親しい看取りの人々から切り離されて医師という専門家が管理し、決定する死(=脳死判定など)は本来の死ではないのではないか?」という問いによるものである。

 ここでは、柳田邦男の『犠牲ーわが息子・脳死の11日』が紹介され、1つの方針が示されており、その内容は以下のとおりである。


 「『二人称の死』の視点を」という言葉に要約される、三人称の視点で死と向き合う医師の立場からではなくかけがえのない他者の死と向き合う遺族の視点から死とは何かを考えるべきだ。

 
②医療の発達によるもの

 医療の発達とともに医療が介入してよい限界線をどこに定めるかということへの関心が、専門家のみならず市民の間でも高まらざるを得ない状況になったからである。それは一方では死に直面した患者や家族のニーズに応じるためであり、他方では生命倫理に関わる問題に対処するためであったりする。

 
③伝統や文化の退廃

 伝統的に受け入れられてきた「死生」に関する儀礼や文化が市民にとって馴染み深くなくなってきているからである。このことは、本文では「死に向き合うすべを知らない」と表現されている。

 


④「いのちの尊厳」への感受性の低下

 「いのちの尊厳」とはすなわち「いのちの大切さ」と捉えても大意は変わらないだろう。「いのちの尊厳」への感受性の低下、これはすなわち旧来より人命が軽んじられる機会が増えたということだと考えられる。

  • 虐待や自殺、心中、いじめによる死、ホームレスの襲撃といったことが取り沙汰される現状が杞憂のものでないという懸念が高まっていること
  • 強い科学技術に見合うだけの「いのちの重み」の実感は持ち続けられるか?」という問いに重きが置かれるようになったこと

 こうしたことも死生学が求められるようになった要因である。

 


最後に、域外の喪失感や、心理的欠乏感の蔓延も作用しているとされている。

 


死生学が探求しようとする領域

  • 死にゆく過程とその看取り
  • 喪失と喪の仕事
  • 葬送と慰霊、追悼
  • 死者とともにあることの文化
  • 死生観の歴史と比較
  • 生命倫理の大部分 : 尊厳死脳死の定義、自殺に関する諸問題、生殖・中絶・出産に関する生命倫理問題など

 

死生学の興隆

 唯物論や近代科学がその根本にあり、臓器移植などについても日本ほど抵抗のなかった欧米の”Death Studies”とは異なり、日本の「死生学」は独自の性格を持っている。日本では「人類の死生観は多様で複雑であり、それは十分研究に値する」と早くから認知され、その学問体系が古今東西の死生観の比較研究を踏まえたものになっているという点が違いとして大きい。

 また、欧米の「死生学」に相当する学問は”Death Studies”、”Thanatology” (Thanatos(死)+Logos) であるが、直訳すると「死学」と表現されることからもわかるように「死」のみを切り離して主体としている。一方、日本を含め東アジアでは儒教道教、仏教の影響も受けたことで「死と生は表裏一体である」という思想が死生学の根本にあり、より広い領域を研究対象としているようである。

 


学問体系として

「死生学は医療と人文・社会系の知との接点で求められている。」


 死生学はその性格から、様々な分野の諸問題が絡み合って成立する問題を扱う。したがってその解決には、伝統(=死に向き合うすべ)からの疎隔をも踏まえ、異文化の視点に配慮しつつ改めて文化伝統の今日的意味を問おうとする態度と、様々な研究分野の交流が必要である。

 そこで「死生学」はグローバル時代において文化研究がどのように進むかについての1つの好例になりうるまとめられている。ここに「越境する知」が見え隠れする点が、東大らしいと東大生でも東大受験生でもないのに感じるのである。

 

参考図書『死生学1 死生学とは何か』/東京大学出版会

死生学1 死生学とは何か

死生学1 死生学とは何か

 

  

最後に

 この『死生学』ですが、頭に叩き込もうとしなければ決して読みにくい文体ではないので、医療方面の方や東大受験生に限らずぜひ読んでいただきたいと思っています。

 そして、気が向いたらまた続きを書きたいと思っています。拙い文章をお読みいただき、本当にありがとうございました。誤解があればご指摘いただけると嬉しく思います。

 

 

 

【北大受験②】医学部医学科の面接対策について

 私は平成31年度大学入試において前期日程で北海道大学医学部を受験しました。医学部医学科ですから 通常の学科試験に加えて面接もあり、この得点が理科1科目分に相当する75点の配点があります。そういうわけで、それなりの面接対策が必要であるといえます。

 この記事では、私が面接に向けて行った対策と、当日の様子などを述べたいと思っています。また、学科試験に関しましては前回の記事に詳しく書きましたのでよろしければ ごらんください。

 

 

 

面接対策(事前準備)

 私は都立高校出身ですが、高校入試では推薦試験で入学したこともあり 個人面接は初めてではないという事実から、面接試験にはある程度の慣れと少しの自信がありました。個人面接の練習としては面倒でその機会を設けず、きちんと対人ではしなかったものの 鏡や友人に向かって練習することはありました。

 面接で聞かれる内容には「おきまり」もあります。医学部で面接が行われるのは第一に医師に向いていない人材を弾く目的があり、また「一緒に研究したい」「将来有望な」学生像と照らし合わせた より良い人材を取りたいという大学側の希望(?) が反映されているためだと思っています。

 令和2年度試験からは九州大学の前期日程でも面接試験が課され、すべての国公立大学医学部医学科で面接試験が行われることとなっています。そういう意味でも「医師になりたいしっかりとした理由」や医療人志望の人間が「最低限持っているべき知識や倫理観」といったものを早くから身につけておく必要があるのかもしれません。

 具体的な面接対策として私が行ったのは、ネットで「北海道大学 医学部 面接」と検索し、出てきたページから 問われた質問をジャンル別に分類し、それに対応したしっかりとした答えを考えておく といったものです。実際に試験で問われたものの8割は事前に対策ができていたものだったので、当日も落ち着いてこたえることができました。(以下のようなウェブサイトを利用しました。)

北海道大学医学部 面接試験対策の口コミ・体験談|医学部受験マニュアル

 

 

当日の面接試験について

 北海道大学入試前期日程は1日目に学科に関して全教科の試験があり、医学部のみ2日目に面接がありました。会場は前日に学科試験を受けたまさに同じ建物で、2日目の朝も前日と同じように学内を歩けばよいといった仕様でした。

 

面接カードについて

 前日の学科試験の後、それも理科2時間の試験とその後の30分程度の回収時間の後に「面接カード」というものを書くことになっていました。面接カードの記述には20分間の時間が与えられ、それはまさしく試験と同じ雰囲気でした。理科が始まってから面接カードの回収まで3時間程度休憩が与えられないので、3時間程度トイレに行かずに過ごす訓練は必要かもしれません。

 面接カードの項目は、

  1. 氏名
  2. 最終学歴
  3. 高校時代の部活動
  4. 趣味特技
  5. 好きなスポーツ
  6. 希望する専門科
  7. 自己紹介・自己PR
  8. AIが医療にもたらすもの

 となっていました。過去のブログ記事などを見る限り、1〜7はほぼ固定で、8番の質問に関しては毎年変わっているようなので、面接以上の対策が必要かもしれません。

 

当日の面接の様子

 前日の面接カード回収後に、面接の順番と当日の待機場所が書かれた紙が配られました。当日はその紙を持って2日目に試験会場に到着すると、講堂に案内されます。そこで紙に記載された場所に着席します。待機場所の雰囲気を一言で表すと「緊張」という言葉がぴったりです。{この場で、周りで学科試験を受けていた人が現役生か浪人生か判明します(スーツor制服)}。受験生はトイレ以外での退出も、立つことすら制限されており、もちろん携帯電話の使用も禁止でした。周りを見ていると、瞑想に耽っている人や読書に勤しむ人、声に出さず練習している人などが見受けられました。私は1日目の前日にJR札幌駅の書店で買った解剖学の本を読んでいました。とはいえ私は3番目だったため、さほど読むこともできないまま係の人に呼ばれ 面接会場の前まで誘導されました。面接会場は4つ(?)くらいあったようですが、空いたところに入るという形式ではなく、事前に決まっている部屋に順番に入るような形だったと思います。

 ドアの前に荷物置き場がありました。いよいよノックして部屋に入ります。部屋はそれなりに広く、高校の普通教室の半分くらいの面積でした。その教室の奥の方に先生方が3人座っており、受験生用の椅子は教室のほぼ真ん中に置いてありました。真ん中の先生から5問、左側の先生から2問、右側の先生から2問、その順番で質問をされましたが、脇の2人は笑みを浮かべてくださったりして あまり緊張せずに答えることができました。

 実際にされた質問は

  1. 医学部を志望した理由
  2. 北大を受験した理由
  3. 研究医、臨床医どちらの志望か。
  4. (臨床医と答え、その理由を述べたので)では研究医はどう思うか。
  5. 志望する専門科
  6. へき地医療に携わるつもりはあるか。
  7. 自己PRをしてください。
  8. 高校時代かなり忙しそうだったが、医師の過労についてどう思うか。
  9. 今日AI技術が医療に関わってくるが、医療にもたらされるものはなんだと思うか。

 以上の9問でした。7番まではバッチリ対策してあったので、逆にそのことが読み取られてしまった気がします。そこで8、9のような質問をされたのだと分析しました。医療に関係ない質問は全くされなかったことを考えると「面接内での足切りはされなかったのかな」とも感じました。実際の面接時間は10分弱でした。今回の私のように早い順番に当たると、かなり早く解放されます。私は10時半には解放されたので、ホテルのチェックアウトすら結果的には必要ありませんでした。

 

反省点と今年度の対策

 医療人を志望する受験生として、医療に関する最低限の知識や最近の医療の動向を知らなかったことが反省点です。

 そこで、今年度は論文試験を課す医学部の入試にも対応できるように駿台で「医系論文」の講座をとって、論文の鍛錬をしています。まだ2度しか授業を受けていませんが「これは医療人に必要な道徳心や倫理観が養われるなあ」と実感しました。

 それに加えて『医の希望』という本を読んでいます。これは4年に1回開催される日本医学会総会の第30回開催を記念して出版されたもので、最新の医療トピックスについてその道のパイオニアが解説しています。非常にオススメです。

 

 

まとめ

 今回の記事では平成31年度 北海道大学医学部医学科 前期日程 学部入試 2日目面接試験を受験した際の対策や、当日の様子についてまとめさせていただきました。ここまで細かく記述されている記事は受験前には見たことがなかったので、活用していただけたら私も嬉しく思います。

 私は浪人生の身ですので、今年度こそは万全の対策を立てて入試に臨みたいと思っています。がんばります。

 

 学科試験への対策に関しては前回の記事にまとめてありますのでよければご覧ください。

 

 

【北大受験①】北海道大学医学部医学科受験への対策について(学科)

 北海道大学を具体的に進路として、すなわち受験大学として考え始めたのは高校2年生の夏休みでした。その夏には、札幌へ赴いて北海道大学医学部のオープンキャンパスに参加しました。その後「医学部を受験するなら北海道大学かな」と思うようになったのでした。(浪人しているので落ちたことは自明)

 今回の記事では、北海道大学受験までの受験勉強について述べたいと思っています。長くなると思いますが、お付き合いいただければと思います。なお、センター試験までの私の受験勉強の経過に関しては、別の記事にまとめてありますので是非ご覧ください。

 

 

数学

 私は数学が苦手です。苦手な上にセンター試験までサボっていたので、一般的な国公立大学受験生のレベルにすら達していなかったと思います。それでも5年に1年分くらいは合格レベルの点数が取れたこともあったので、祈りに徹していたと言っても過言ではありませんでした。基本からやり直すのにはあまりにも時間がなく、しかし何もやらないわけにもいかなかったので『北大の数学』を2周ほど回しました。当然のようにできない問題ばかりで、気持ちも折れかけでした(が、もともと浪人する覚悟はあったので、「それはそれとして…」という感じでした)。昨年度受験で失敗した原因は100%数学です。数学は「やらないとやばい」と思ったときにはもう手遅れで、やはり継続して学習すべきでした。今年度は浪人生という身で昨年度よりは余裕があるので数学に重点を置いて取り組んでいきたいものです。

  毎年のように複素数が出ていて身構えていたのに、今年は出題されず。事件です。

 

 

英語

単語

 「センター試験は受験生を馬鹿にする」とはよく言ったもので、その顕著な教科が英語だと思います。センター試験の英語は非常に簡単で、勉強しなくても180点を切らない仕様になっているとすら感じます。そして「英語の対策はしなくていいや」「英語はまあ、センター終わってからでいいか」などと自分の実力を過大評価することにつながります。危険です。私は実際に自身の英語力を過信していました。

 センター試験は190点とうまくいきましたが、いざ二次対策に「北大の英語」を始めるとどうでしょうか。まず危機感を覚えたのは「圧倒的な語彙力の少なさ」でした。設問に関わる単語の意味が全く分からなかったのです。まさしくこれもセンター試験の弊害といえるでしょう。そこで急いで帰宅した私は、夏に買って放置してあった『システム英単語』の学習を始めました。試験の実に25日前のことです。

 語彙力を増強しないことには 北大の英語に太刀打ちできないので、必死で単語を繰り返し繰り返し覚えました。やり始めは、最初のセクションでもわからない単語が多く、セクション3に至っては8割の単語は知らないという壊滅的な状態でしたが、「何より単語」と思い、ある日は 御茶ノ水ー新宿ー高崎ー小山ー友部ー我孫子ー成田ー東京 という大回り乗車を決行し10時間英単語を覚え続けたりしたこともあり、単語レベルはなんとか追いつきました。

 

英作文

 北大入試の英語では毎年 大問3 である程度の長さの文章を読ませ、内容説明型の理解とその言い換えを問う問題と、100文字以内の自由英作文が課されています。前者に関しては『北大の英語』で十分に慣れることができ、その解答もよくまとまっていると感じました。しかし、後者つまり自由英作文の方の解説は、悪くはないですが受験生が試験中にかけるような答案には思えませんでした。そこで私は過去問に取り組む前に『英作文のトレーニング』で基礎を身につけてから取り組むことにしました。こちらは解説が本当にしっかりしていて、「自由英作文が必要な大学受験生は必読」と言ってもいいくらいおすすめです。

 

『北大の英語』

 以上の壮大な前振りがあってようやく『北大の英語』に取り掛かります。試験時間内に解き終える感覚をつかむために1年分をまとめて90分を測って取り組むようにしていました。解題順を掴んでくると、どうやら大問4→1→2→3と説き進めるのが私には合っていたようでした。(試験当日もその順番で解いたように記憶しています)

 北大の英語は問題形式が昔からあまり変わっておらず、こうした過去問集での対策が非常に活きてきます。特に大問4は癖が強い問題かつ難易度も高めですので練習が必要であるというように感じています。

 

 

物理

 生物選択の方はさようなら。というのも、北海道大学医学部医学科は物理が必選となっており、生物選択者には受験資格すら与えられません。医療者とはいえ高校物理くらい理解して、つまりそれくらいの教養を持って入学してほしいということだと思います。

 北大の物理は全問穴埋め形式で、特に難しい問題はありません。基本的なことが当たり前に処理できれば時間も足ります。しかし1か所でも詰まるとその先でなんとかなるとは考えにくいので、満遍なく根本的な理解が必要かもしれません。物理の勉強法に関しては別で記事にまとめてありますので、ぜひご覧ください。

  特に北大対策として私が行ったものは赤本だけでした。

 

 

化学

 センター試験前には『重要問題集』を3周し終わっていたので、あとは暗記事項を詰めるという作業に徹しました。具体的には、学校で使用した化学の図説を端から端まで覚えるという作業です。この時は「図説を一度さらって、覚えていない事項にマーカーで印をつけ、赤いボールペンを使いつつノートにまとめ」ました。こうした作業の中では、過去問で扱われた題材がコラムとしてそのまま載っていたりしたため、非常に役に立ったと思った反面、教科書と違って必要な情報とそうでない情報が同じようにまとまってしまっていたことに前期試験が終わるまで気がつけなかったのは非常に残念なことでした。(図説にはグラフェンが載っていなかったのです…!)

 前期までは教科書⊂図説だと思っていましたが、教科書の方が受験にはよっぽど役に立つということに後期までに気づくことになりました。

 

 

まとめ

 今回の記事では私がセンター試験後から実際に行った二次試験対策をまとめさせていただきました。自身でもH31年度試験に失敗した原因を整理するきっかけとなりました。国公立大学前期試験まで あと300日弱ですが、この反省を活かしてR2年度試験では晴れて合格を勝ちとりたいと改めて思いました。がんばります。

 次の記事では、医学部医学科の面接試験に関してまとめるかもしれません。お楽しみに(?)

 

https://stkryt2.hatenablog.com/entry/8

 

半減期について(数式エディタを使ってみた!)

 このような記事を書くつもりはなかったのですが、ふと数式エディタを使ってみたくなったため、「せっかくなら記事にしたろ」という安直な気持ちで書いています。TeXを使うことができればいいのですが、使い方を覚えるのも面倒ですし将来そんなに使うこともない気がしたので、ビジュアル的に打ち込める「Daum Equation Editor」を使用しました。

 

 

半減期とは

 一般的に、放射性同位体が壊変していき、元の半分の量になるまでの時間を半減期といっており、有名な例では、質量数14の炭素の半減期は5730年と、種類によって決まった値をとります。よくある問題は、「放射性炭素年代測定法」についてですが、詳しく知りたい方はこちらをごらんください。放射性炭素年代測定 - Wikipedia

 

微分方程式を解こう

 放射性同位体原子は環境によらず一定の割合で壊変すると言われているので、時刻tにおける放射性同位体の原子数を N(t) 、λを定数として、

f:id:stkryt2:20190501000153p:plain

と表せます。続いて以下のように変形して、

f:id:stkryt2:20190501000309p:plain

両辺をtで積分すると、C、C1は定数として

f:id:stkryt2:20190501000429p:plain

ここで、N(0)=N0とすると、C1=N0

f:id:stkryt2:20190501000949p:plain

t=T(半減期)として、

f:id:stkryt2:20190501000844p:plain

ゆえに、

f:id:stkryt2:20190501001056p:plain

したがって、このλをN(t)に代入すると

f:id:stkryt2:20190501001223p:plain

と、おなじみの式が求まるわけです。

 

まとめ

 App Storeでダウンロードできるフリーソフトだったので使ってみましたが、使いやすいソフトでした。「そんなにガチで数式を書くことはないけれど、いざという時に書けるようにしておきたい!」といった方にオススメです。

 (一階線形微分方程式ですが、運動方程式や回路方程式を変形した際にも適用できたりするのでご参考までに。)

 

stkryt2.hatenablog.com

 

 

これから物理の勉強を始める人へ 【力学・電磁気・原子分野編】

 久々の投稿になります。素直に、記事を書くのが面倒でした。

 今回の記事では10ヶ月後に受験を控えた高校3年生、n浪生(特に1浪目の方)、また大学の物理学につまずいてしまいそうな方に向けて、わたしの物理の勉強法をご紹介したいと思います。受験対策の記事ですので高校物理に即しまして分野分けをさせていただきました。(波動分野は未だ勉強法が確立していないので書けない)(熱力学は物理基礎で学ぶ部分、化学と共通している部分、もろ力学の部分が大きいので言及しない)

 

 

高校物理の学習法

 高校物理で学ぶものは その大半が「古典物理学」と呼ばれる範疇のものです。その中で力学分野はニュートンの理論を中心とした古典力学を、熱力学は熱力学第一、第二法則気体の分子運動論などを、また電磁気ではマクスウェル方程式の内容を学び、原子分野では現代文物理学と呼ばれる分野をかじります。(波動分野は波動方程式を使った議論ができないため、独立した分野感がありますね…)

 いわゆる「高校物理」では、その指導要領において微積分を直接的に使えないようで、本来微積分で定義されたものを 無理やり微積分を使わずに記述しているため、意味のない公式の暗記や間違った理解を招くものとなっています。(そんな気がします)

せっかく高等学校で数学Ⅲで微積分の基本はきっちり習っているわけですから、それを使って理解をしようとしないのはもったいないと思うのです。また、いままで公式を使ったり、よくわからないと思っていた部分が 微積分を使うと「なんだ、当たり前じゃん」と感じる点も実際に多いです。ですから、私も初学者なりにも、物理の勉強を始めるにあたって一度は定義通り微積分での理解をするべきだと思っています。もちろん、解答の際に全て定義通りの記述をするのではなく、公式を使った方が早かったりする場合も多々ありますが、(エネルギーなど)理解した上で使うのとそうでないのでは全く違います。そうすることで、物理の楽しさもよくわかっていただけるのではないでしょうか。

 

 実際に、私は力学分野の単振動までの範囲だけを2年生の後期からじっくり半年間やり続けていました。その基礎があったおかげでセンター直前の3ヶ月間で他分野を詰められたのだと思っています。いいたいことは、それくらいに力学が大切だということです。それは5分野もある物理の中で、予備校や塾のカリキュラムにおいて力学がその半分以上の時間を割いていることからも頷けることだと思います。

 

力学・電磁気分野の勉強法

 私はZ会東大進学教室で物理を受講し、微積分をフル活用した定義通りのものを学びました。丁寧で根本からの理解が図られていたのでよかった反面、進度が遅く 学校のテストで赤点の危険があったので、先の範囲も自習する必要がありました。そこで友人に勧められたのが微積で解いて得する物理』でした。

口語体で書かれていてわかりやすいのはもちろんのこと、微積分の初歩から記述がなされており、適度な例題と適切な解説も眼を見張るものがあります。こちらは微積分がもっとも有用な力学と電磁気分野についてまとめられており、あらゆる物理受験生にオススメできる図書といえます。この本を何度も読み返し、載っている問題を、見ただけでその通りに解けるように何度も何度もやりなおすだけで格段に成績が上がるはずです。カバーしきれていない問題もありますので、『演習編』で演習を重ねるのもいいでしょう。何度も言いますが、本の解法を覚えてしまうくらいに繰り返すことがポイントです。

 

得する物理が終わったら

重要問題集でもお手持ちの教科書傍用問題集でもいいと思うので、原子分野にとりかかりましょう。もし原子分野に全く触れたことがないという方は教科書の内容を自分なりにまとめてから取り組むとよいです。こちらは力学と電磁気の融合問題が多い上に、そこまで難しくないので非常に良い練習になると思います。記述の際は、せっかく微積を使って学んだわけですから、一度は付属の解答を無視して取り組んで見てください。(もちろん答えの確認はしてくださいね)

(原子分野には波動分野の要素も絡んできますが、基本ができていれば問題ない気がします)

原子分野を1回やってしまうと、センター試験で原子分野を選ばないことがいかに愚かであるかということが理解できます。(3分で15点満点が取れる年もありました)

 

さらなるステップアップには

 やはり『新・物理入門』でしょうか。

読むだけで大変ですが、わかると面白いです。『得する物理』である程度理解力が身についていれば少し頑張れば読めますし、持っていても損はないと思います(適当)

 

まとめ

 やる気を出して書き始めたはずが、最後の方では全くやる気がなくなってしまいました。私が物理の自習にお勧めしたいのは『得する物理』一点といっても良いので、みなさまの選択肢の1つに加えていただければ書いた甲斐があるというものです。では、基礎を積み重ねて大学受験合格をめざして精進してまいりましょう。私も精一杯取り組む所存であります。 

 

 

 

【セ試③】センター試験当日について

 前回、前々回と 私が実際に行ったセンター試験対策を長々と書きました。ぜひご覧ください。

【セ試①】センター試験の対策について① - Σtkryt2の 「ろーにんせいかつ!」

【セ試②】センター試験の対策について② - Σtkryt2の 「ろーにんせいかつ!」

 

 今回の記事では、私が受験した「平成31年度大学入試センター試験」の当日の様子を述べたいと思います。「令和2年度大学入試センター試験」を受験する皆さんに、センター試験って「こんな感じなんだ!」と思っていただければ嬉しいです。以下に記述する当日の様子はあくまで一例ですので、この記事だけを参考に当日を迎えるなどといった行為はあまりに危険です。

 

 

 センター試験前 

 大学入試センター試験の受験票は事前に学校で配布されました。当日はそこに記載された受験会場に、各々向かえばいいわけです。受験会場については学校ごとに決まっているようで、私たちは「①女子、②理系男子、③文系男子」のように分かれていたと思います。(同級生全員が同じ会場のいうこともあるみたいです)また、配布の時に担任の先生から「前日までに下見に行くと、当日焦らなくて済みます。」と言われたので、私は律儀に下見に行きました。(実際受験会場は駅の真正面で、当日も誘導があったので、行く必要はなかったかもしれません。)

 ちなみに前日の勉強は知識の確認と 数学の予想問題を解くくらいで、なぜか全く緊張しなかったこともあり TwitterやLINEに耽っていました。それでも試験前は早めに寝ることが大切ですから、23時には寝ることにしました。

 

 センター試験当日 

 試験前 

 予定がある日は目覚ましが鳴る前に起きるタイプなので、1日目の朝も早めに起床しました。わりと早かったため ベッドでごろごろしていると、緊張してきます。「なにかやらなくては」と思い始め、あまり覚えていなかった古文単語を 単語帳を使って覚え始めたり、地理の最終確認をしながら朝食を摂りました。(結果的には無意味でした

 家を出ると、さっきまでの緊張が嘘のように消え去り、愉快な気持ち(?)でTwitterなどを見ながら受験会場まで向かいました。会場の最寄り駅では 友達と待ち合わせ、駅前のスーパーマーケットへ買い出しへ。買ったものは、

  • お茶
  • コーヒー(眠気覚ましのため)
  • ラムネ(ブドウ糖の補給)

 試験や模試の日にはラムネを買うようにしていたため、当日も習慣と違わず購入しました。

 会場へは親に送ってもらっている人もそれなりにいたようですが、大半の受験生が1人で来ていました。いざ大学の門を通り過ぎると、何やら検問のような雰囲気の場所をくぐる必要があり、その先は受験生しか立ち入れないようになっています。その「検問」では大学入試センター試験の受験票を所持しているか、記載の試験場が正しいか、また その受験票に写真が貼ってあるかなどを確認されました。通り抜けた先には、A4版の紙が山積みにされていました。その紙には会場の地図が載っており、その地図と案内の掲示を頼りに自分の席につきます。案内も丁寧で、迷う心配は全くないと思います。

 試験会場に着くと、まず気になったのは室温です。「寒くて手が動かないと困るので」といった記事を見かけたのでカイロなどを持参しましたが、その会場の室温は高く、普通に過ごすだけでも暑いくらいでした。おそらく温度事情は会場によってかなり違うと思うので、寒さ対策だけでなく暑さにも対応できるような準備も必要です。 暖かければ、特に食後においては、眠気が襲ってくるので カフェインを摂るなどの対策も必要になってきます。もちろんカフェイン摂取にはその利尿作用との戦いも伴いますが…

 時間割を見ると、かなり休憩時間が確保されています。(地理歴史, 公民と国語の間は80分、国語と英語の間は50分など)休憩時間は非常に暇です。直前まで知識の整理に励んでいた人もいれば、もう悪あがきはせずにせっせとTwitterに励んでいる人もいました。(私は後者です(笑))

 社会科の前か後に「写真用シール」というものが配られ、受験票の写真の上に透明なシールを貼る作業を行います。また、「地理歴史・公民」の問題冊子はビニールで包装されており、それを剥がす作業があります。そして外国語のリスニング試験前には各自にプレーヤーが配布されますが、絶縁シートを抜いたり、SDカードを差し込んだりする作業があります。「写真用シールが貼ってあった紙」「ビニール」「絶縁シート」「SDカードが入っていた袋」などは各自により捨てるように指示されますので、おみやげとして持ち帰ることができます。最後のセンター試験の受験記念にいかがでしょうか。

 

 試験中 

 試験が始まると、試験監督が写真票を持って顔を下から覗きにいらっしゃいます。毎試験で行われることなので嫌がらずに真顔で対応しましょう。

 また、試験本番は落ち着きが大切です。本番までにしっかり勉強をできていれば、マークミスさえしなければ大失敗ということはない のではないかと思います。演習の段階からマークミスをしない工夫を習慣づけておけばマークミスの可能性は格段に下がるはずです。私の場合は、時間が足りなかった「数学Ⅱ・数学B」以外は5回ずつくらいマークを確認しました。時間がない場合でも、それぞれの大問が終わる番号があっているか確認するくらいはするべきです。実際に、私の前の席に座っていた受験生は試験終了直後に「マークをずらしていたこと」に気づいて試験直後に顔が真っ青になっていました。名前や受験番号とそのマーク、選択教科のマーク欄は何回も確認したり修正できる機会が与えられるため、名前の書き忘れなどは心配しなくていいと思います。

 

 試験後 

 解答用紙の枚数確認が終わると、解散になります。試験会場から最寄りの駅までの道は受験生で埋め尽くされ、交通整理要員が派遣されるほどです。ゆえに試験当日には、急いで帰らなければいけない用事を組まないほうが賢明です。これは試験前つまり朝もそうですが、NHKの取材や塾の案内、ユニハウスの広告配布など様々なものに捕まることもあります。

 1日目終了後は2日目に備えて勉強するのもいいですが、「疲労は自分が感じている以上に蓄積するもの」というように、ゆっくり休んで体調を整える方が大事です。

 2日目終了後はしばしの安堵を感じると同時に自己採点への不安に駆られることになります。当日の夜には解答速報が出て、予備校やベネッセのウェブサイトで簡単に自己採点ができます。私の学校では、翌日にはセンター試験の自己採点日が設けられ、嫌でも採点をすることになっていました。クラスメイトの前で自己採点をして「事故祭典」となった暁には笑うこともできないので、私は当日の夜のうちに自己採点しました。(自信があった教科の成績が予想に反して芳しくない結果だったり、全く期待していなかった教科が割とできていたりもいろいろありました。)

 

 まとめ 

 実際のセンター試験会場は、思っていたよりも殺伐とした雰囲気ではなかったので、平常心を保てられれば120%の力とは言わずとも、実力くらいは発揮できると思います。みなさまにおかれましても しっかりとした準備の末、「事故祭典」からの新テスト受験といった事態を回避できますことを願っております。私も自他共に最後のセンター試験に向けて努力してまいります。

【セ試②】センター試験の対策について②

 国公立大学を志望していたため、2019年1月19日(土)、20日(日)の大学入試センター試験を受験しました。今回の記事では私が実際に行ったセンター試験対策についてご紹介したいと思います。この記事では2日目の教科ついて、私が実際にした対策を述べたいと思います。

 1日目の教科についての記事もまとめてありますので、そちらもご覧ください。

 数学①② (1・A 97点)(2・B 80点) 

 私は高校に通っていたので数学は必修科目でした。しかし私は「数学は嫌いだ」と思っています。何回やっても何回やっても倒せないエアーマン 問題が生まれるので、「自分にはセンスが無いんだなあ」とよく考えていました。それに加えて、継続した学習をしないと意味がないので、そんなにやる気がなかった私は、数学を いわば放置していました。そのせいか数学の成績は1年次からあまり良くありませんでした。

 それでも数学1・A・2・Bに関しては受験までの時間も長く、触れる機会もそれなりに多かったので(センター1・Aは)なんとかなった印象です。夏休みには、先生に勧められた 河合出版『理系数学の良問プラチカ 数学1・A・2・B』に取り組み、うまく処理できていなかった範囲や問題をカバーすることができました。

私はZ会東大進学教室の数学を取っていたので、そこでも問題に対する考え方の順序、姿勢なども学ぶことができたことも大きかったと思います。

 数学は、センター試験の中で1番対策が活きる教科です。私が思いつくポイントは、

  1. 誘導に素直に乗れるようになる
  2. 余白を効率よく使う
  3. マークをよく確認する

 今とっさに思いつくのはこの程度ですが、こういった点で過去問や予想問題を解くことは経験を積む上で非常に有意義なことです。

 私は11月にセンター対策を始めました。センター試験を1回経験してみての感想ですが、試験に慣れるのにも、これくらいの時期に始めても十分な気がします。普通に高校に通っていれば、マーク模試の1度や2度は必ず受けることになりますし、わざわざ早くから始めても最後の方には「マンネリ化」するのでは?という感じ。私の場合は11月からの2ヶ月間、センター対策が大半だったのでセンター直前期にはもう飽きが来ていました(笑) 「今年度はこれ以上伸びないな」ということが実感できてしまったからかもしれません。

 センター対策で実際に取り組んだことは、

  1. 学校の「センター朝演習」という講座で毎朝30分弱の時間でセンター試験の大問を2つずつ毎日解く
  2. 学校で配られたセンター対策の予想問題1・A、2・B各10回分を毎日1回分ずつ解く

 以上の対策で、十分傾向の把握をして、当日の選択問題はどうするかなども考えることができました。しかし、数学①②で満点を取るには点数の底上げや計算能力の向上が必要なので、これからセンター試験を迎える方は教科書傍用問題集や計算問題集も取り組むことも大切にしてください。(私の場合はこの段階をサボったので…)私も改めて基礎から取り組みたいと思っています。

 

 理科① (物理・90点) 

 前回の記事に書いたように、センター試験のおよそ3ヶ月前のマーク模試で40点という大した点数を取りました(笑) それでも全く反省せず、直前になって詰め込めば大丈夫だろうと思っていました。しかし、マーク模試ができていなかったのですから、もちろん学校のテスト(下から5番目)や記述模試もズタボロでした。

 それまで学校の授業こそほとんど理解できていませんでしたが、2年次の9月からZ会東大進学教室で選抜クラスに通っていたこともあり、力学の「単振動」までや、熱力学の基本までは ほぼ完璧な理解が出来ていました。それでも、3ヶ月前まで 力学の残り(円運動、重心速度、万有引力)、電磁気、波動、原子分野は全くわかっていなかったわけですから、危機的状況であるのは変わりがありませんでした。

 高校物理の波動分野は、波動方程式が使えないという点で独立性が高いと言えるので、別で対策を立てることにしました。私が手をつけたのは、今では絶版の  駿台文庫『物理の分野別問題集(波動・熱編)』でした。

物理の分野別問題集 (波動・熱編) (駿台受験シリーズ)

物理の分野別問題集 (波動・熱編) (駿台受験シリーズ)

 

波の式、重ね合わせの原理などを学ぶと、おおかたの標準問題は解けるようになりました。熱力学も同時に進め、密度を使ったボイル・シャルルの法則、ポアソンの式まで理解できました。

 電磁気分野に関しては、塾で習ったことを見直すことから始めました。その内容は、重要な導出や、微積分を使った証明、定義をまとめなおす作業をして、知識を定着させるというものです。

 知識の定着のあとは演習に尽きます私は学校の教科書購入の際に一緒に買わされた 数研出版『実践物理重要問題集-物理基礎・物理2018』をやろうとしましたが、見つかりません。夏に掃除した時に奥にしまったのか捨てたのか… 仕方なく 数研出版『実践物理重要問題集-物理基礎・物理2019』を購入し、力学分野以外を2週間弱で終わらせました。解説に「なんでそんな考え方できるんだ」に代表される、不可解な点は一部ありましたが、解答は合っているので重宝しました(笑) なんだかんだで2周して、基礎を固められた気がします。

 ここで12月になりました。「いよいよセンター対策をしようか」そういう気分でした。とりあえず出題形式も未知の領域なので赤本を購入。

3年分ほど解いてみると、平均して70点というところでした。その原因は多発するミスとセンター試験特有の問題に手こずっていたことです。まだ手はありました。それは重要問題集と一緒に学校で購入させられた 数研出版『三訂版 大学入試センター試験対策 チェック&演習 物理』に手をつけることです。

三訂版 大学入試センター試験対策 チェック&演習 物理

三訂版 大学入試センター試験対策 チェック&演習 物理

 

この問題集は分野別に、出題される問題が満遍なく掲載されており、本当に重宝しました。短い期間に3周し、全ての問題を解けるようになりました。直前期の活用には かなりオススメです。

 センター試験直前期には塾でも原子分野が取り扱われ、その知識を完璧にしました(?)

 長くなりましたが、私が行ったセンター試験対策は、

  1. 塾での力学分野の基礎構築
  2. 重要問題集の演習を2周
  3. チェック&演習を3周
  4. 各分野の要点をまとめること

 以上の4つとまとめさせていただきます。

 最後に、物理の選択問題は、原子分野です。絶対に原子分野の方が簡単で、時間もかからず、確実に満点である15点が取れます。原子分野を選ばないのは愚かといっても過言ではありません。

 

 理科②(化学・84点) 

 化学は理科の中で生物の次に好きで、時間がなかった夏休みのうちから 数研出版『実践化学重要問題集-化学基礎・化学』を1周していました。

こちらは物理と違って、解説までいい問題集だと思います。

 マーク模試の点数も安定していたので、正直ほとんど心配していませんでした。しかし、何もやらないという行為は知識の忘却にも繋がり「よくない」と思ったため「二次対策にもなるだろう」と、化学図説の記述から覚えていないことを全てノートにまとめる作業をしました。実際にまとめてみると意外と多いもので、B5版A罫のノートをちょうど1冊使い切りました。

その甲斐もあり、覚えていなかったことは金属の沈殿の何如とその色や、塩基対の構造式などだけだったと思います。(あとになって図説ではなく、先に教科書で同様の作業をすべきだったと思うことになりました

 12月末には重要問題集の2周目を終わらせ、いよいよ「センター試験対策」ということで、学校及び駿台のみで購入可能な(違うかもしれませんが市販はされていません。)『パックV』という本番より難易度高めの予想問題を5回分を演習しました。全回を通して90点を切ることがなく、5回目には満点を取れてしまったので「もうやることはない」というのがその時の気持ちでした。

 ということで、私が「センター試験対策」ということで行ったことは

  1. 重要問題集を2周
  2. 図説の記述をノートにまとめる作業
  3. 『パックV』での演習

 84点になってしまった理由は、ミスが多発したこと、やや難化したことでしょうか(言い訳)(本番が終わった直後は「理科どっちも満点だろ!w」と思っていたのはここだけの話です。奢ったことも主な原因だと感じています。)

 

 まとめ 

 2つの記事に渡って、私がセンター試験に向けて取り組んだことを述べさせていただきました。国公立大学の医学部医学科志望で796点/900点という成績は悪くないのか良くはないのか、良くわからないラインですが、反省の余地は少なくありません。この反省を活かして私も努力して参りますし、みなさまにおかれましてもぜひ努力の末、良い結果を迎えられることをお祈りしています。最後になりますが、拙さの滲み出るこの記事および文章を長くに渡ってお読みいただき、ありがとうございました。

 

 次の記事では、当日の様子や自己採点の結果をご紹介するかもしれません。